第三十七章
「父さん、母さん、俺の車……手に入れたばかりなのに四十万も損したんだぞ! 四十万だぞ!」
空見睦月は保釈金を支払い、両親を署から連れ出すなり、開口一番そう不満をぶちまけた。
つい先ほど中古車を購入し、友人に自慢しようとした矢先のことだ。警察から呼び出しを受け、保釈金を払う羽目になったのだ。
本来なら少し時間を稼いで、空見灯が助けに来るのを待つはずだった。あの性格なら、放っておくはずがないと踏んでいたからだ。
だが予想に反して、空見灯は助けに来ないどころか、一銭も出そうとしなかった。
結局、彼は泣く泣く車を売り払い、その金を持って不承不承、両親を迎えに来たのだった。
「全...
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