第四十二章
一同が病室へ足を踏み入れると、成田響がスマートフォンを片手に、まるで神を拝むような敬虔な面持ちで空見灯を見つめていた。
「その針、そんなに柔らかいのにどうやって打つんですか? なんで金なんですか? ステンレスじゃ駄目なんですか?」
「本当に脳の鬱血は消えたんですか? お腹の子も無事なんですか?」
矢継ぎ早に質問を浴びせられ、空見灯は沈黙を選ぶしかなかった。
この男、煩すぎる。どうして桐谷憂と友人関係でいられるのだろう。いわゆる、互いを補い合う関係というやつか。
「空見さん、彼女はいつ目を覚ましますか」
五十嵐悠真が恐る恐る尋ねる。
空見灯は腕時計に目を落とした。
「あと三十秒...
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