第五十二章

会議は結局、空見灯が背水の陣を敷く形で幕を閉じた。彼女は一刻の猶予もないとばかりに、急いで星芒メディアへと戻った。少しでもコネが見つかればという一心だった。

以前、鏡京介が神崎曉人と知り合いだと言っていたのを思い出したからだ。

だが、あいにく鏡京介は今日、ドラマの制作現場で台本の読み合わせがある。空見灯は現場で彼を待ち続けるしかなかった。

鏡京介が出てきたのは、夜の八時を回ってからだった。

「灯さん? 桐谷社長と本社に行ったんじゃなかったんですか?」鏡京介は彼女の姿を見つけるなり、ぱっと目を輝かせた。

空見灯はすかさず牛乳を差し出す。

「お疲れ様。お迎えに来たわ。ご飯、奢るから」...

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