第六十章

「それは残念ね」と神崎椿は微笑んで頷いた。「私たち三人はお酒をいただくから、あなたはフルーツジュースでも飲んでなさいな、坊や」

神崎椿のその呼び方に、鏡京介は瞬時に顔を真っ赤にした。

彼は子供扱いされるのが何よりも嫌いなのだ。

空見灯は彼の機嫌が悪くなったのを察し、慌ててグラスを掲げた。「では、私が神崎さんに乾杯を。鏡京介にはフルーツジュースを飲ませますので。お誕生日おめでとうございます。ますますのご活躍をお祈り申し上げます」

神崎曉人がグラスを持つのを見て、神崎椿は口元を覆って軽く咳払いをし、白い錠剤を一つ口に含んだ。「じゃあ、みんなで乾杯しましょう。従兄さん、お誕生日おめでとう!...

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