第139章 心配

だが、俺の危機はそれで去ったわけではなかった。

そいつは首が折れても、まだ四肢の力は残っており、頭部が俺の肩から転がり落ち、水中に没しただけだった。

たちまち、澄みきっていた川の水は鮮血に染め上げられた。

バキッ!

予想外だったのは、頭がもげたというのに、まだ余力があったことだ。水中に落ちたそいつの頭は、なんと再び俺のふくらはぎに噛みついてきた。

「クソがッ!」

俺は怒りにまかせて罵ると、身をかがめ、そいつの頭蓋を掴んで力任せに引き剥がした。

その瞬間、俺のふくらはぎの肉がごっそりと抉り取られた。

すぐに手を伸ばしてそいつの四肢をへし折り、胴体を掴んで持ち上げ、手の中で確認した...

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