第25章 クレイジーロック

秋月オモイと秋月浩二は兄弟で、オモイは次男、浩二は三男だった。長男がいたおかげで、二人はいつも好き勝手なことばかりしていた。

小林ちえは彼らの中で一番忙しく、一番の出世頭だった。大学時代からシェアブランドを立ち上げ、その後は国際的な知名度を得て、ショーのチケットは入手困難なほどの人気を誇っていた。

彼女は妖艶なまでの美貌の持ち主で、着飾れば鈴木直美でさえ顔負けするほどだった。

深江ゆきは秋月浩二の頭を平手打ちした。

「まだ中二病が治ってないの!何考えてるのよ!」

秋月浩二は頭を抱えて悲鳴を上げた。

「なんすんだよ!この天才の頭を壊さないでくれよ!」

秋月オモイは立ち上がり、鈴木...

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