第40章 オープニングダンス

「三方協力?」鈴木直美は鈴木隆史を見つめると、鈴木隆史は声を沈めて尋ねた。「他には誰が?」

「実はご存知の方ですよ」木村雅人は微笑みながら、一階の宴会場にいる落ち着いた気品のある男性に視線を向けた。

鈴木直美が彼の視線を追うと、その男性はまるで気配を感じたかのように顔を上げ、彼女の目と真正面からぶつかった。

「……」藤原炎一、またこの人!

鈴木直美の表情が曇り、顔を背けた。木村雅人は彼女の反応を見て、少し申し訳なさそうな顔をした。

「今になってお二人に伝えることをお詫びします。前は人選が確定していなかったので迷っていたんですが、最終的にどなたが協力相手になるにしても、藤原財閥はこの...

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