第045章 あなたは彼が好きですか？

痛みと後悔が交錯する中、武内夕子が胃の痛みを我慢して薬を買いに下りるべきか考えていたその時、ドアの前から再び足音が聞こえてきた。

顔を上げると、佐藤深が再び彼女の前に現れていた。驚いて声が出る。

「まだ帰らなかったの？」

「俺が持ってるのは鎮痛剤だけで、胃薬は持ってないんだ。とりあえずこれを飲んで」そう言って、佐藤深は手にした鎮痛剤を武内夕子に差し出し、さらに気遣って温かい水を一杯用意してくれた。

この状況で武内夕子も遠慮している場合ではなく、薬とお湯を受け取ると、頭を仰け反らせてすぐに飲み込んだ。

十数分後、武内夕子は随分と楽になったと感じ、体を起こして佐藤深に言った...