第3章

翌日の午後。コンビニの客足はまばらで、私はドリンク棚の補充をしていた。

ドアベルが鳴る。入ってきたのは、スポーティーなカジュアルウェアに身を包んだ桜庭蜜香だった。昨晩の傲慢な金持ちの令嬢とはまるで別人のように、若々しく活発な印象だ。

「わあ、すごい偶然!」

彼女は琉太を見るなり、大げさに驚いてみせた。

「昨日の夜、私の友達にそっくりだった人! 今日ちゃんと見たら、やっぱり別人だったのね」

琉太は一瞬きょとんとした後、礼儀正しく微笑んだ。

「ええ、たぶん、よく似てるんでしょうね」

「私、桜庭蜜香っていうの」

彼女は自ら手を差し出した。

「あなたは?」

「長谷川琉太...

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