第208章

 しかし、彼はそれを口に出して尋ねることはせず、圭人に向き直って訊いた。

「今日は楽しかったか?」

「うん! 楽しかった! またみんなに会いに来たい」

「いいぞ」

 圭人はぱっと目を輝かせた。「本当?」

 薄井宴は笑みを浮かべ、愛おしそうに圭人の小さな頭を撫でた。「もちろん本当だ。パパは、おまえが新しい友達を作るのを歓迎する」

「じゃあ、明日も来る!」

「……わかった」

 藤堂光瑠はその言葉を聞いて、意外そうに薄井宴を一瞥した。ずいぶんとあっさり承諾するじゃないか。こいつ、今日は機嫌がいいのか?

 車に乗り込むと、藤堂光瑠はあくびを一つした。

 今日は色々なことがあり、ず...

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