第243章

薄井宴の眼差しが鋭くなる。「今か?」

「たった今です。奴の後をつけて団地を出たのですが、あなたに連絡する前に気づかれてしまいました」

 薄井宴は意外に思った。「先に気づかれたのか?」

「ええ! しかも二、三手交えましたが、奴は相当な腕利きです!」周防影の声は重々しい。

 薄井宴の顔つきが、より一層険しくなった。

 周防影はその名の通り、動きは敏捷かつ迅速、神出鬼没で、腕前は極めて高い。

 その彼に尾行を気づかせ、さらには腕利きと認めさせるほどの人物など、滅多にいるものではない!

 なぜなら、一位の目から見れば、二位は永遠に優秀とは言えないからだ。

 武術の世界において、周防影...

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