第146章:報酬

俺は長い間スマホの画面を見つめ、意を決してロドリゴの番号をダイヤルした。

「ロドリゴ、俺だ。セイブルは……そっちにいるか?」

「眠っているよ」

安堵が全身を駆け巡り、思わず肩の力が抜けた。

俺は咳払いをした。「彼女は……大丈夫なのか?」

ロドリゴの沈黙が長く続きすぎた。「カエラン、君が一方的に電話を切った後、あの子は何時間も泣き続けていた。あんな姿は見たことがない……完全に心が折れてしまっていた。二人を引き離すことが本当に正しかったのか、自問してしまうほどだ」

目が熱くなった。俺は携帯を強く握りしめた。「ロドリゴ、明日の朝、婚約破棄を発表する。だが、これだけは知っておいてほしい。セ...

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