第15章:セックスビデオ

「俺のことを年寄り扱いするのか?」彼の声には、冗談めかした抗議の響きがあった。

「ただ感心してるだけよ。たいていの古代の出土品は、そこまで記憶を保ってないものだから」

「古代の出土品だって?」彼は今度は心底傷ついたような声を上げた。「せめて『ヴィンテージものの逸品』と言ってほしいな」

私は思わず吹き出してしまった。「ヴィンテージってことは、価値があるって意味でしょ。その点についてはまだ審議中よ」

「うっ、手厳しいな。俺のプライドはもう立ち直れないかもしれない」

この気兼ねない軽口の応酬が、とても自然に感じられた。

「ねえ」私はクッションに深く身を沈めながら言った。「ジョーク、聞きた...

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