第104章 自らを救う

北村一馬は、昨夜のうちに島を去っていた。

つまり、彼もまた「パートナー交換」の件を承知しており、それに巻き込まれるのを避けるために早々と姿を消したのだ。

記憶を辿ってみれば、そもそも彼はパートナーを連れていなかったような気がする。

真由は親交のある何人かの社長の顔を思い浮かべた。

確かに今日の昼、レストランから馴染みの顔が随分と減っていた。

彼らは皆、この悪趣味な余興には参加しない良識ある人間たちだ。だからこそ、昨日のうちに島を離れたのだろう。

では――ここに残っている連中は?

中林真由は、頭の先から爪先まで凍りつくような悪寒を覚えた。

今野敦史はすでに腹を決めているのだ。私...

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