第129章 着信

今野敦史にそう言われ、中林真由はぐうの音も出なかった。

これが資本の力というやつだ。確かに今野敦史にはその力がある。この病院もまた、今野家の抱える産業の一つなのだから。

当初、母をここに転院させたのも、真由が今野グループの社員であり、費用面でかなりの優遇措置を受けられたからだ。

彼と付き合い始めてからというもの、母はずっとこの病院で、他の病院よりも遥かに安い費用で最高水準の治療を受け続けてきた。

そうでなければ、いくら真由の給料が高くても、これほど長く入院させ続けることなど不可能だっただろう。

母が入っているのは四人部屋だが、設備は充実しており、その分費用も決して安くはない。

真...

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