第132章 信じるか信じないか

今野夫人の装いは以前と変わらなかった。普段からヒールを好まない彼女の足元にも、特に変化は見当たらない。

今日はスポーツウェア姿で、そのお腹が大きくなっているのかどうかも判然としなかった。

真由の姿を認めると、今野夫人は嬉しそうに歩み寄ってきた。

「真由さん、どうしたの? 具合でも悪いの?」

夫人は親しげに真由の手を取った。

真由は首を横に振った。

「いいえ、ただの健康診断です。体の調子を診てもらおうと思って」

会社でも毎年の健康診断はあるし、自分では健康だと思っていた。

だが、流産を経験している以上、念には念を入れたかったのだ。最近、なんとなく体調が優れないのも気になっていた...

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