第145章 心臓のドナーが見つかった

翌朝、小林洋子は申し訳なさそうな顔で中林真由を見ていた。

「お母さんがね、私が流産したこと知って、こっちに来るって言い出したの。もうすぐ新幹線が着くみたい」

 彼女の顔色はまだ優れないが、すでにスーツに着替えており、仕事へ行く気満々だ。

「真由、今日どうしても外せない会議があるの。私の代わりに母さんを迎えに行ってくれない? 横田徹也も今日は空いてなくて……お願いできる?」

「いいよ。どうせ私は今、無職だし。おばさんは何時に着くの?」

 真由はベッドから身を起こしたが、まだ少し寝ぼけているようだ。

「あと一時間くらい。私、もう行かなきゃ。母さんには仕事に行ってること内緒にしてね。二...

ログインして続きを読む