第150章 必ず刑務所に入るのか?

中林真由がオフィスに足を踏み入れると、平野歩美はまだ電話の最中だった。

 平野歩美はこちらに気づくと振り返り、目配せで「少し待っていて」と合図を送る。

 中林真由は黙って向かいの椅子に腰を下ろし、彼女の様子をじっくりと観察した。

 平野歩美は三十代半ばといったところだろうか。手入れの行き届いた美貌と、均整の取れたプロポーション。清潔感のあるショートヘアに茶色のスーツを纏い、全身からエリート然としたオーラを漂わせている。

 ショートヘアでありながら、平野歩美には濃厚な女の色気があった。ふとした仕草にも独特の艶があり、見る者の視線を惹きつけてやまない。

「ええ、その件はこちらに任せてい...

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