第157章 証拠

小林洋子は、今野敦史を激しい怒りの形相で睨みつけた。

彼がその気になれば、指先一つで自分を社会的に抹殺し、刑務所に送り込むことなど容易いと分かっている。

だが、こんな人間のクズに頭を下げるつもりなど毛頭なかった。

「上等よ。今野社長、あんたは偉い人だものね。そこの大事な彼女様も、指一本触れちゃいけない高貴な身分なんでしょうよ。でもね、だからってその女に中林真由を侮辱させて、家族全員死ねだなんて呪う権利がどこにあるの?」

小林洋子の言葉は、堰を切ったように溢れ出した。

「中林真由は、何の見返りも求めず十年間もあんたに尽くしてきたのよ。犬や猫だって十年飼えば情が湧くでしょうに、あんたの...

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