第161章 誰を頼る?

中林真由は、ただ静かに江口俊也を見つめていた。

江口は片眉を器用に跳ね上げる。

「疑ってるのか? 海外生活は長かったし、医学を学んだのは本当だぞ」

「でも、さっき貴方が見ていた検査報告書に、白血球の項目なんてなかったわ。嘘つき」

中林真由は感情の抜け落ちた声で指摘した。

彼女には長所がある。学習能力が極めて高いことだ。

母親が病に倒れて以来、彼女はあらゆる検査報告書の読み方を独学し、記載された数値の意味を理解できるようになっていた。

江口俊也が語った内容の一部が真実であることは認める。だが、どうやら彼は、検査報告書を読むことまではできないらしい。

江口俊也は気まずそうに鼻先を...

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