第179章 何を恐れる

パラソルの下にはデッキチェアが並べられ、フルーツの盛り合わせやアルコール類もすでに用意されている。

 高橋大和は二人に向かって手招きした。

「今野社長、お疲れでしょう? まずはこっちへどうぞ」

 今野敦史は中林真由を頭の先から足の先まで品定めするように見つめ、一言だけ感想を漏らした。

「野暮ったいな」

 今日の真由の水着はワンピースタイプで、しかもパンツ部分は膝上まである五分丈だ。確かに色気はない。

 だが、交渉にスタイルの良さは関係ないはずだ。

 万が一、相手が狼だった場合、こんな場所で逃げ場などない。

 前回の島での一件がトラウマになっており、彼女はどうしても自衛を優先せ...

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