第182章 当分結婚しない?

日曜日の当日、石田渉が学校へ戻るため、中林真由は空港まで見送りに来ていた。

別れ際、石田渉は目を赤くして中林真由に手を差し出した。

「姉さん、抱きしめてくれないか?」

石田渉の背丈は、今や中林真由よりも頭一つ分以上高くなっている。もう彼女の後ろをついて歩くだけのガキではない。

「もちろんよ」

中林真由も両手を広げ、石田渉を力強く抱きしめた。

この世界で、彼女が心から大切に思える親族はもうこれしか残っていないのだ。

渉が無事でいてくれて、本当によかった。

「渉、卒業したら戻ってきて一緒に住みましょう。姉さんがいい部屋を借りておくから。家族みんなが揃うのが、一番大切なことなんだか...

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