第184章 責任者

今野敦史を見送った後、中林真由はようやく会社へと戻った。

 高橋大和に郊外プロジェクトの話を通すと、彼は二つ返事で了承し、即座に今野敦史へ電話をかけた。

 真由は社長室を後にし、自身のデスクに戻ると、それ以上その件に関わろうとはしなかった。

 高橋大和が提携に同意することは、火を見るよりも明らかだったからだ。

 仮に自分が彼の立場だったとしても、これほど大きな案件を放棄するはずがない。

 提携が成立すれば、リーウェイは単なる下請けの中小企業から脱却し、さらなる高みへと登ることができるのだから。

 一時間後、高橋大和が満面の笑みを浮かべて社長室から出てきた。

「中林君、ちょっと入...

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