第199章 近道

 翌朝早く、中林真由はスーツのセットアップに身を包み、高橋大和の後ろにつきながら、一行とともにテープカットの会場へ向かった。

 何しろ政府案件ということもあり、その場には大勢のマスコミも詰めかけている。

 業者たちはすでに持ち場についていて、後はテープカットさえ終わればすぐ着工できる状態だった。

 秘書である以上、中林真由は当然ながら壇上には上がれず、来賓席の列から周囲をぐるりと見回す。確かに景観は申し分ないうえ、生活インフラに関わるプロジェクトでもある。将来の利益は相当なものになるだろう。

 やがて担当リーダー格が挨拶を始め、その言葉を聞いて初めて、中林真由は地方自治体から新たに予...

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