ザ・ストレイズ

その後、すべての記憶が霞んでしまった。彼女を病院へ急いで運んだのは母さんだった。親父もフィンも家にはいなかった。

夕方になり、母さんが一人で戻ってきた。

「あの子、助からなかったわ」と、母さんは言った。

その夜、親父が俺の部屋に来た。ノックもせず、ただ入ってきて背後のドアを閉めた。

「卒業したら」親父は目に涙を溜めながら言った。「この家を出て軍に入れ。お前がとびきり過酷な場所に送られるよう、あらゆるコネを使って手配してやる。お前を噛み砕いて吐き出すような場所へな。そうすればお前も、人を壊すというのがどういうことか、少しは分かるだろう」

親父は言葉を切った。

「今すぐ承諾しないなら警...

ログインして続きを読む