誓いコンテスト


~~スローン~~


「さて」司会者は親しみのこもった笑顔で言った。「もっとも大切な瞬間がやってきましたね。ノックス、スローン。お二人は今日、ここにお二人だけで立つことを選びました。なぜなら、お二人の間にあるものは稀有で、本物で、それだけで十分だからです。自分たちの言葉で誓いを交わしたいとのことでしたので、始めましょう。ノックス、準備ができたらどうぞ」

発言を促された瞬間、ノックスの指が私の手を強く握りしめた。

彼の瞳を見て、私は確信した。彼をベガスまで引きずってきて結婚することにしたのは、正しい決断だったと。

チャペルはこぢんまりとしていて、まさに私たちが望んでいた通...

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