第44章:安全

夜明けの柔らかな光が薄いカーテン越しに差し込み、セラの部屋のあらゆるものを暖かい黄金色に染め上げていた。外から聞こえる小鳥のかすかなさえずりが、心電モニターの規則正しいビープ音や、彼女のか細い身体にまだ繋がれている医療機器の静かな作動音と混じり合う。

セラは枕に埋もれるように横たわり、その翠色の瞳を半分だけ開けて、力なく部屋を見回していた。唇がわずかに開き、声にならない言葉を紡ごうとしているかのようだったが、音は漏れなかった。一ヶ月ものあいだ動かなかったせいで、身体はまだ重く、筋肉は弱りきっていた。

だが、彼女は目覚めていた。ここに、いた。

そして、デイモンがそばにいた。

彼はベッド脇...

ログインして続きを読む