第46章:わかったよ、恋人。

セラの部屋の薄いカーテンを抜け、早朝の光が差し込んでくる。磨き上げられた木の床に、柔らかな金色の筋が伸びていた。

心拍モニターのかすかな作動音は、静かで絶え間ない背景音となっていた――彼女のもろい身体に、まだ命が宿っていることを思い出させる音だ。

セラは山と積まれた枕に身を預け、陽の光に慣れようと翡翠色の瞳をゆっくりと瞬かせた。

膝にかけられたブランケットの端をか細い指で握りしめ、ゆっくりと、意識して息を吸い込む。一息ごとに、胸の痛みはまだ鋭かった。

だが、彼女は呼吸をしていた。そして今日、彼女はもう少しだけ頑張るつもりだった。

「セラ、こっちを見て」リアムの声は柔らかくも、しっかりして...

ログインして続きを読む