第37章

四日後、水原明美はインターネットで受刑者の釈放リストを調べ、弟の名前がはっきりとそこにあるのを発見した。

古崎正弘は約束を果たしたのだ。本当に彼女の弟を出所させたのだ。

弟の情報を確認した後、水原明美は電話で古崎正弘を呼び出した。弟との面会を手配してもらいたかったのだ。残念ながら、まだ弟に会うことができない状況だった。

弟は釈放されたものの、あの事件の生存者である彼の存在が他の名家に知られれば、必ず徹底的に抹殺されるだろう。

そのため、出所した弟はすぐに古崎正弘の手配で国外での生活を始めることになり、水原明美は写真やビデオを通してしか弟の様子を知ることができなかった。

会えないとは...