第132章

山本美咲は手に持ったドレスを見ながら不安そうに尋ねた。

「こんな感じでいいの?」

何日も落ち込んで、さらに今朝は一通り泣いたせいで、山本美咲は自分のまぶたがひどく腫れているように感じていた。

高橋春香はそんな彼女を寝室に押し込み、ついでにドアを閉めた。

「自分を信じなさいよ。あなたが一番綺麗なんだから。兄さんはあなたの顔が好きなのよ。そうじゃなかったら渡辺美代なんて代用品を受け入れるわけないじゃない」

山本美咲はその言葉に元気づけられ、寝室に戻ると顔を洗った。水道の水がザーザーと流れるのを見ていると、突然吐き気が込み上げてきて、トイレに駆け込み、朝飲んだヨーグルトを全部吐き出した。...

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