第145章

息苦しさの中で、彼女は目を開けた。

悪い夢でも見ていたかのようだ。目が覚めると、どんな夢だったのか忘れてしまっていた。ただ、四肢がこわばり、特に首筋がひどく痛むことだけは感じていた。

身を起こすと、傍らのテーブルに水槽が置かれているのが見えた。中では淡い青色の小さな生き物が、水中を泳ぎ回っている。

どうやら、タコちゃんのようだ。

ん?

……タコなんて飼っていたかしら?

彼女はそばに寄り、ガラスの水槽を指で軽く突いてみた。

中の小さな淡い青色のタコはすぐに寄ってきて、ガラス越しに彼女の手に寄り添い、指のある場所で小さな頭をすりすりとこすりつけてくる。

深い緑色の丸い瞳が、恋慕に...

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