第35章 彼女は祖母か?

東雲シオは車を路肩に寄せ、速水ミオと速水カノンを降ろした。

彼女は心配そうに尋ねる。

「やっぱり、家まで送ろうか?」

速水ミオが答えるより先に、速水カノンが助手席の窓枠に小さな手をかけ、身を乗り出して東雲シオに笑いかけた。

「おばちゃん、今日はママとデートなんだから。お邪魔虫はダメだよ」

そう言って可愛らしくウインクを飛ばすと、東雲シオも思わず吹き出した。

「シオ、運転気をつけてね」

速水ミオは速水カノンを引き寄せ、東雲シオに手を振った。

車がゆっくりと動き出し、遠ざかっていく。

それを見送る速水ミオの顔から、笑顔が少しずつ剥がれ落ちていった。

東雲シオは、彼女の唯一無二...

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