第44章 ワンナイトラブの産物

堂々たるLMジュエリーの社長ともあろう者が、たかが女一人で取り乱すとは。

黒崎統夜は片眉を上げ、面白がるように彼を値踏みした。

「お前、あのデザイナーに惚れてるのか?」

「黒崎統夜!」

氷室ジンはガタリと立ち上がり、珍しく厳しい表情を作った。

「滅多なことを言うな」

男の自分はいいが、アリンはまだ若い娘だ。変な噂が立てば、社内での立場がなくなってしまう。

黒崎統夜は可笑しげに言った。

「安心しろ。お前の紹介だ、俺が責任を持って守る」

「ならいいが……」

氷室ジンは鼻を鳴らし、再び椅子に腰を下ろして両手を組んだ。

「で、南アフリカの件だが、本当にそこまで危険なのか?」

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