第15章 藤原社長は承認しないと言った

その言葉を聞いて、私は祖父の視線だけでなく、もう一つの視線が私にじっと注がれていることに気づいた。

この質問に、私は言葉に詰まってしまった。

祖父に嘘をつきたくない。でも、本当のことを言えば、祖父は絶対に私たちの離婚を許さないだろう。

私は何度も躊躇した末、まだ口を開かないうちに、祖父は察したように言った。「わかった、わしにはわかっておる。わしの顔を立ててくれ。こいつはな、小さい頃から母親がいなかったから、こんな性格になったんだ。あんたは気にするな」

最後に、藤原和也の耳をつかんで、「お前がわしの命が長すぎて邪魔だと思うなら、さっさとわしを殺してしまえ。わしが死んだら、離婚したくても...

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