第17章 合格な元夫とはどのようなものか

布地を隔てているにもかかわらず、腰の肌は焼けるように熱く感じた。

私はまるで悪霊に取り憑かれたように、身動きひとつできなかった。ただ、思考だけははっきりしていた。「はっきり言ったでしょう。結婚生活に第三者が介入するのは望まないって」

「ごめん」男は私の背中に額をつけ、もごもごと謝った。

心が揺らぐか。

もちろん揺らぐ。

何年もの感情を一朝一夕で簡単に消し去ることなど、誰にもできない。

私は心を緩めて、もう一度チャンスを与えたいと思った。

でも、この期間に起きたことの数々が、頭の中で絶え間なく叫び続けている。

彼を選ぶか、それとも自分を選ぶか。

私は溜息をついた。「いつも間違...

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