第24章 まさかこんなに名不正言不順

夕食に向かう道中、私はさっきの出来事を思い出して、自分の愚かさに呆れてしまった。

藤原朋美があの質問をした時、藤原和也が何か私を擁護する言葉を言ってくれることを期待していた。

例えば、「彼女が俺のお金を使うのは当然だ」とか、「彼女が俺のお金を使うのにお前の許可が必要なのか?」とか。

藤原和也は何と答えたのだろうか。

「この車は爺さんが彼女に買ってあげたものだ」

それで藤原朋美の口を塞いだ。

でも、この車は明らかに彼がつい先日私にくれたバレンタインデーのプレゼントだったのに。

藤原朋美が騒いでいた時、彼がこの車が私のものだと気づかなかったのはまだ良いとして。

この車がどうやって...

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