第47章 もう少し脚を開いて

私も中川桜と電話をしていた人が西村炎だと思っていた。

そして中川桜の怒りはまだ収まっていなかった。

「そうよそうよ、藤原朋美は妊婦なのよ!絵里はどんな毒も効かない鋼鉄の女だから、もう何本も矢が心臓を貫いてるのに、あなたたちはまだ彼女の心に刃を突き刺そうとしてるのね」

「ふん、いいわよ、あのくずが後で後悔しなければいいけど」

「子孫繁栄は他人のおかげで、後でどんなほど後悔したって自業自得よ!」

「出てけ、私が彼に頼まれて絵里を説得するなんて期待しないで。絵里が彼と離婚するなら、私は髪の毛一本一本立てて応援するわ」

……

私は深く息を吸い込み、壁に寄りかかって出窓に座った。

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