第11章
私は、その言葉をすぐさま皆に伝えた。途端に、部屋の中にいた全員が示し合わせたかのように、ぴたりと動きを止め、一切の音を立てなくなった。
鬼は、呆気に取られたのだろうか。
私たちも、ようやく息をつく暇を得た。
しかし、その時だった。耳障りな電子音が、静まり返った部屋にけたたましく響き渡る。
ピピピッ、ピピピッ——。
しまった、腕時計のアラームだ。
私は腕時計を部屋の隅へ勢いよく投げつけ、鬼の注意を逸らそうと試みた。
だが、見えない巨大な力が私の首を締め上げ、体はふわりと床から持ち上げられた。窒息感が冷たい潮のように押し寄せ、私はもがきながら、空中で虚しく両足をばた...
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チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章

7. 第7章

8. 第8章

9. 第9章

10. 第10章

11. 第11章

12. 第12章

13. 第13章

14. 第14章

15. 第15章

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