第129章

一時間後。

撮影現場は騒然となっていた。

「監督、どういうことですか? 私は清純派で売ってるのに、なんであんな悪女を演じなきゃいけないんですか。こんなドラマが放送されたら、ネットで袋叩きにされますよ!」

「そうですよ監督、私だって! 契約の時は善良な少女役だったのに、いきなり性格の悪い護衛役だなんて。しかも性別まで変わってるじゃないですか!」

義憤に駆られた若手俳優たちの抗議を前に、宮崎監督は頭を抱えていた。

彼とて、被害者なのだ。

脚本はとうの昔に完成し、契約も済ませてあった。

それがまさか、一時間前に突然電話がかかってきて、俳優数名の出番をすべて書き換え、意地悪でお喋りな嫌...

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