第172話

エイミーの後ろには、不安と恐怖で顔を歪めた令嬢たちの集団が続いていた。彼女たちの視線はエイミーに釘付けで、一斉に口を開いたため、その声は混沌とした雑音となって響き渡った。

事態はすでに彼女たちの予想を遥かに超えており、居心地の悪さは隠しようもなかった。「どうしましょう、パロマさん? 私たちの部下が全員連れて行かれてしまいましたわ」

別の一人は、報復を恐れて表立っては見せないものの、明らかな恨みを抱いていた。「パロマさん、この件は問題ないとおっしゃったではありませんか。マルティナにお灸を据えてやれると。それなのに、どうして全員捕まってしまったのです?」

「もし私たちのことが露見してしまった...

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