Best 王国 Stories & Novels Collection

結婚初夜、夫に自殺を求められた王妃

結婚初夜、夫に自殺を求められた王妃

676 閲覧数 · 完結 · 間地出草
人々は「私は王子と結婚し、幸せに暮らした」と思っている。

しかし、誰も知らない。あの豪華な“おとぎ話”のような結婚式の夜、私の「王子様」が私に渡したものは――毒薬、短剣、そして一言。

「本当に愛する人のために、死んでくれ」

その瞬間、私は悟った。おとぎ話は最初から嘘であり、生まれながらに悪魔のような王子もいるのだと。

だが彼は知らなかった。サーカスで育った女がどれほど危険かを。

私は生き延びただけでなく、彼に“贈り物”をした――薬で彼を支配し、その子を身ごもった。そして、彼の「真実の愛」マーゴが私の父の腕の中に落ち、継母となるのを見届けた。

極めつけは――彼が、自分の愛した女が六十歳の私の父と結ばれ、愛よりも金と地位を選んだと知った時。私は、一人の男が完全に壊れていく瞬間を見た。

そして今――あれから五年。私は玉座に座り、庭では私の息子――彼の息子が遊んでいる。
私を殺そうと...
異世界に転生して王宮で育児院を設立する

異世界に転生して王宮で育児院を設立する

673 閲覧数 · 完結 · 渡り雨
異世界から転生した私は、エルファリア王国の王宮で最も地位の低い『月妃』になっていた。

特別な能力もない私は、この魔法の世界でただ静かに暮らしたいだけ。

しかし一年後、同じ宮で暮らしていた夫人が政争に巻き込まれて処刑された。

彼女の遺したわずか三歳の息子、第五王子であるレオンは、誰もが触れたがらない「焼け火箸」となる。

結局、その子は私の住まう臨月殿(りんげつでん)へと預けられることになった。

子供の世話? それなら、まさしく私の専門分野だ。

それから間もなく、ある夫人が魔法の暴走で命を落とし、生後一ヶ月の小さな王女様も私の元へ。

さらにその後、傲慢だったエミリア夫人が王の寵愛を失い、十歳の第一王女までもが私の宮殿にやって来て……。

ちょっと待って! どうして私が王宮で育児院(いくじいん)を開くことになってるの!
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