105話

フィンは興味をそそられた。「じゃあ、マルコムが実際に立てるという証拠を見せてくれ。その場で私の言葉を撤回しよう」

リースは携帯電話を取り出し、ギャラリーから写真を選んで、フィン・ソーヤーに手渡した。

「これは今日ホテルの入り口で撮ったものです。ほら、マルコムがしっかり立っています。彼が歩いている動画もあります。何かトリックを使っているわけではないので心配しないでください、おじいさま。もし疑問があれば、ご自分でマルコムに尋ねることもできますよ」

懐疑的な表情で携帯電話を受け取ったフィンは、写真をじっと見つめた。そこには、花壇のそばで、きちんとしたスーツを着て健康そうに立っているマルコムの姿...