15話

「私ってほんとブス、あなたの食欲が失せるかもしれないわ」

マルコムはこれまで誰かがそんな風に自分自身について話すのを聞いたことがなかった。

「たいていの女の子は着飾りたがるのに、君は違うね。壁紙に溶け込むような服装をしている。不思議に思われないのか?」

リースは彼がこれ以上深く掘り下げないように、さっと手を振って大したことではないという素振りを見せた。

「私がどんな風に見えるかなんて誰が気にするの?大事なのは、あなたの足を治してあげることよ」

彼女はフリン家にずっといるつもりはなかった。すぐにここを出て行くつもりだった。目立たないようにして、後で気まずい出会いを避ける方がいい。

マ...