396話

これはマルコムにとって、長い間リースが彼に表した中で最も誠実な感情だったかもしれず、それは彼がずっと感じていなかった幸せをもたらした。

なぜなら、マルコムは今やリースの世界の真の一部となったからだ。

次の瞬間、マルコムは手を伸ばしてリースを腕の中に引き寄せた。リースは彼の突然の仕草に一瞬驚いた。

「どうしたの?」

リースは何か言ったことでマルコムに誤解されたのだろうか?

マルコムの心は言葉にするのが難しいほどの興奮の波で揺れ動いていた。

「ダーリン、ついに君は私を自分のものと見てくれた。長い時間がかかったね」

マルコムの努力はついに実を結び、二人の間の冷たく硬い壁を打ち破った。

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