443話

リースはマルコムの車に乗り込み、マルコムは後部座席からバッグを取り出して彼女に手渡した。リースは好奇心を持って尋ねた。

「これは何?」

「君の好きなデザートだよ。今日たまたま見かけたから、買っておいたんだ」

リースはそれが自分の大好きなチーズケーキだと分かった。シンプルながらも、このお店は最高級のチーズを使用した本格的なチーズケーキを作っていた。国内ではめったに見られない、海外から空輸された最高級のチーズを使用していた。値段も高く、入手も難しかった。

時々、リースが食べたいと思っても、列に並ぶ時間もなく、カルヴィンたちに頼むのも気が引けていた。

彼女はマルコムが今日これを買ってくれ...