第48章

北野由真利が自ら声をかけてくれたので、高橋玲はもちろん喜んだ。

すぐに返事をした。

「ありがとう、北野さん。みんなの都合のいい時で大丈夫です。連絡いただければ、私がご馳走しますよ」

話もだいたい済んだところで、二人はもう少し世間話をしてから電話を切った。

高橋玲は携帯を置くと、気持ちよく伸びをした。

ソファに身を預け、大きくため息をついた。

心の中で高橋明美に感謝の念が湧き上がる。

彼女が良い人だったからこそ、この人たちは明美に感謝し、自分にも顔を立ててくれるのだ。

この面会は高橋玲にとって非常に重要だった。

再雇用が目的ではない。

主に彼らから秘密を聞き出すことが目的だ...

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