第121章

シダー視点

バルコニーから太陽の光が差し込み、部屋のあらゆる表面を温かい、溶けた金のように輝かせていた。数秒間、私は眠りと覚醒の狭間を漂い、気怠く体を伸ばしながら、光が自身を包み込むのに身を任せていた。やがていつもの癖で、枕の下に手を伸ばし、スマートフォンを探す。

何もない。

指が空を切って、ただシーツを撫でた。

寝返りを打って探そうとした私は、そのままベッドから転がり落ちてしまった。

分厚いカーペットのおかげで着地は柔らかく、落下を和らげてくれたが、その衝撃で完全に目が覚めた。

待って。

ここはどこ?

私の部屋じゃない。落ち着いたクリーム色の壁、ウォールナット材のヘッドボード...

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