第19章

「……今日、お母さんが来たの」

「どうして事前に教えてくれなかったんだい?」

電話の向こうで、西園寺蓮がわずかに眉をひそめる気配がした。

彼女自身も知らなかったのだから、前もって言えるはずがない……。

立花柚月は頬をポリポリとかいた。

「言ったところでどうにもならないじゃない。あなた、帰って来られないんだし」

「だが、誰かに頼んで贈り物を届けることくらいはできただろう? お義母さんがはるばる来てくださったのに、挨拶の品一つないなんて、あまりに不義理だ」

「いいのいいの、お母さんはそういう形式張ったことを気にしない人だから」

それに、お母さんにはまだ**西園寺蓮...

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