第61章

第11章

「大河、何を見ているの?」

背後から園田麻衣の声がした。黒田大河は彼女の腰を抱き寄せ、うつむき加減に優しく囁く。

「何でもないよ。少し部屋が暑かったから、風に当たっていただけさ」

「ここ数日、ずっと付きっ切りで……悪かったわね」

「気にするな」

園田麻衣の顔色は蒼白だ。黒田大河は胸を締めつけられるような思いで、彼女を部屋の中へと連れて行った。

「ゆっくり休むといい」

園田麻衣は瞳を閉じ、すぐに寝息を立て始めた。

その時、黒田大河の携帯が鳴った。

「黒田さん、彼らが会いたいと言っています」

「会ってどうする? さっさと追い払え。二度と顔も見たくない」

誰一人と...

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