第5章 シェルドの正体
翌日の黄昏時、私がギルドの裏庭で小百合の剣技の稽古をつけていると、銀色の鎧をまとった人影が庭の入り口に現れた。
「赤石かおりさん、お邪魔します」
シェルドのその端正な顔立ちは、まるで吟遊詩人が謳う伝説の王子様そのものだった。
彼を一目見た瞬間、小百合は頬を微かに赤らめ、無意識のうちに少し乱れた稽古着の襟元を直した。
私はその一部始終を冷え切った目で見つめ、心の中で嘲笑していた。
前世の私も、この見目麗しいだけの男に惑わされ、彼こそが正義の化身だと信じ込んでいたのだ。
「シェルド様、何か御用でしょうか」
私は手にしていた木剣を下ろし、平静を装って尋ねた。
「ええ、実...
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チャプター
1. 第1章 転生と覚醒
2. 第2章 ギルド内の権力ゲーム
3. 第3章 魔物大潮の試練
4. 第4章 勝利後の清算

5. 第5章 シェルドの正体

6. 第6章 同盟の誕生

7. 第7章 新しい秩序の確立

8. 第8章 新しい時代の始まり


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